映画の話「戦場でワルツを」
こんばんは。
安達です。
もう数年前、一本のアニメーション映画を、会社帰りに有楽町あたりで見たのを
ふと思い出しました。
その映画とは、アリ・フォルマン監督の「戦場でワルツを」という作品です。
映画の内容は、レバノン内戦を題材にしたフォルマン監督自身の経験に基づく
ドキュメンタリーですが、全編がほぼアニメーションで描かれるため、
緊迫感が和らいでいます。
しかも、アニメーションで描かれる登場人物達のタッチは、どこか滑稽な印象さえ
与えるのです。
真夜中に海水浴をする主人公たちの頭上に照明弾が煌く、という1コマを
インターネットで偶然見て、どうしてもこの映画を見たくなったことを
よく覚えています。
この映画はイスラエルで製作されたものですが、アカデミー賞外国語映画賞の
最有力作品だった記憶があります(結局、その年のアカデミー賞外国語映画賞は、
日本の「おくりびと」が受賞しました)。
映画の内容は深く触れませんが、レバノン内戦に従軍したフォルマン監督が、
その当時の記憶を思い出せず悪夢にさいなまれるところからスタートします。
失われた記憶を思い出すために、当時一緒に従軍した仲間に会っていく中で、
徐々に忘れていたある事実を思い出す・・・という内容です。
淡々と描かれるため何気なく見ていると、最後の最後に後頭部をぶん殴られる、
という感じです。
内容は悲惨さを伴いますが、見応えのある映画だと思います。
何故、このような映画を突然思い出したのか。
ウクライナの紛争の記事を読んだからかも知れません。
先日、シリアの話を耳にした影響かも知れません。
興味があったら見て欲しいです。
パッケージの表紙も照明弾の中、海水浴から上がる主人公たちの場面ですね。
アリ・フォルマン監督の最新作「ザ・コングレス」が日本で公開するといいな。